前回の続きです。
さっそく行きましょう!
※これはアトピーの方に向けた内容です。
ハマりがちな落とし穴③
「優先順位を無視しがち」
例えば、たんぱく質がいいという情報を聞いたらすぐにプロテインを飲み始めたり、
鉄がいいという情報を聞いたらすぐに鉄サプリを飲み始めたり、
食物繊維がいいという情報を聞いたら毎日ごぼうをを食べ始めたり、、そういうことって結構よくあると思います。
僕自身が何度もそういうことをしてきたので、その気持ちはよく分かります。しかし、物事には何事も優先順位があります。
もちろんビタミンもミネラルも食物繊維も大切なのですが、それよりももっと大切なのが、
糖質、脂質、たんぱく質です。
ご存知のとおり、これらは三大栄養素と言われていますが、それ以外の〇〇の栄養素が重要だ!という情報をインプットすると、あたかもその栄養素が三大栄養素を超えて一番大事であるかのような錯覚をしてしまいます。
それこそが落とし穴です。

世の中には明確に序列があるように、栄養にも明確に序列があります。
三大栄養素 >> (超えられない壁) >> その他
どんなにいろんな栄養素が重要そうな発信を見つけても、それ以前に殿堂入りしている三大栄養素の存在があることを思い出しましょう。
なぜそうなのかの理由は説明すると長くなるのでここでは端的にお伝えしますが、人間の全ての生命活動を行うために必要なエネルギーをATP(アデノシン三リン酸)といいます。
スマホで言う電気、車で言うガソリンみたいなもんです。
このATPが無くなると、心臓を動かす、消化する、瞬きするといった全ての活動が出来なくなります。
つまり、ATPゼロ=死です。HPみたいなもんです。
アトピーをはじめとする全ての慢性症状は、このATPが不足しているからであると言い切る専門家もいるくらいなのですが、そんな大事な大事なATPを作る元になる栄養素というのが、三大栄養素であり、それが超えられない壁たらしめています。
ハマりがちな落とし穴④
「入れる方にばかり注意して出る方をおざなりにしがち」
食事に関して学ぶとは、つまり栄養について学ぶことだと思いますが、栄養について学ぶほど、いかに必要な栄養の量を食事やサプリから”摂取するか”という方に注目しがちになります。
しかし、ここで脳に刷り込んでおいて欲しいのは、
「栄養は収支で考えよ!」ということです。
栄養は家計と同じです。どんなに高収入を得ていても散財しまくっていれば赤字になるように、どんなに栄養価の高い食材を食べたりサプリをたくさん飲んだとて、消化吸収できていなかったり、もしくは栄養が使われすぎてダダ漏れになったりしていては、いつまで経っても収支は黒字にならないのです。
僕がアトピーの原因を「慢性的なストレス」であると言っているのは栄養の面からも説明できて、それは栄養の吸収を阻害するのも、ダダ漏れにするのもストレスが一番の要因だからです。
ストレスが多い状態で栄養の摂取ばかりを気にするというのは、風呂の栓をしめてない状態で湯船にお湯を張るようなものです。
とにかくまずは栓を閉めましょう。
ここをおざなりにしてしまうと、どんなにいい食材をとってもサプリを飲んでも、思ったように効かない、ということが起こるのです。
なので、優先順位は明確で、
ストレスを減らす > 栄養を増やす
です。収入が低いのが問題なのではなくて、支出が多過ぎることが原因かもしれないと疑う習慣をつけることが大切です。
ハマりがちな落とし穴⑤
「続かない方法に手を出しがち」
先ほどの栄養素の優先順位は一旦置いといて、たとえば、鉄分が大事ってなったとします。
その時に、「鉄分不足にはレバーがおすすめです!」って言われたところで、どれだけの人がそれを続けられるのかって話です。
しかし、アトピーの人って結構ストイックな人が多くて、「小麦は一切抜いてます!」とか、「野菜はオーガニック以外食べてません!」みたいな難易度の高い選択肢を取る人が意外といたりします。
しかし、食によるアトピーの影響というのは、毎日の習慣の積み重ねの結果です。どんなに栄養価の高い素晴らしい食材であっても、反対に身体に悪いものでも、習慣的に食べていなければ大して影響はありません。
中には、ストイックな食生活を送っていて、禁止しているものをちょっと食べてしまった時に、
今まで積み上げてきたものが台無しになってしまった=リセットされてしまったという感覚になってしまう人もいますが、それは続かない方法をとっているから生じる感覚です。

何度も言っているように、アトピック・ラボでは、
アトピー治療=食事×運動・姿勢×思考の癖×目的
と考えているので、単純に見積もっても食事による影響は25%程度です。さらに、その食事においても、多くの場合、
禁止や罪悪感によるストレス > 食材そのものの影響
と考えているため、
・アレルギー症状の出るもの
・再現性高く症状が悪化したり、お腹の調子が悪くなるもの
を除いて、我慢や罪悪感のもとになる”禁止事項”というのは極力設けないほうがいいと結論づけています。
そうするとどうなるかと言うと、
食事はどんどん普通になっていきます。
「一周回って、普通が一番」
こんなアドバイスをするところは多くないと思いますが、普通の食事には、普通になるだけの長い時間的淘汰を乗り越えられるだけの合理的な理由があるのです。
食事を気にしてストイックになるがあまりに、その気にするというストレスが大きくなって、結果として良い食事による影響と相殺されて大して変わらないという皮肉な結果になるのは悲しいですし、
温室に閉じ込めてなんとか症状が出ない状況を維持できるより、多少良くないものを取り入れながらでも、結果として症状が出ない維持できるほうが、より健全ですからね。
ハマりがちな落とし穴⑥
「万人に共通する一般解を求めがち」
ラストです!これはみんな分かっているはずなのに、ハマりがちな落とし穴です。
例えば、糖質制限がいいという意見と、糖質制限は必要ないという相反する意見があったとします。
\どっちが正しいんじゃーー!/

って普通になるのですが、大前提として抑えてほしいのは、賛否両論ある意見というのは、
人によって、またはタイミングによって正解が異なるから賛否両論になるのです。
なので、相反する2つの主張を見つけた時に、正解探しをするのは見当違いであって、必要なのは
「どっちが自分には当てはまっているのか」を見分けることです。
それを見抜くためにはいろいろな知識が必要なので、それは追々いろんな記事で解説していきますが、ここではとりあえずそういう落とし穴があるんだなということを認識していただければと思います!
まとめ
以上、6つのハマりがちな落とし穴を紹介してきました!
これらをすぐに回避するのは難しいのですが、とりあえず知っておくだけでも回避率はアップするでしょうし、今まさにハマっている人にとっては、ハマっていることを自覚することが脱出するための一歩として重要です。
なので、YouTubeや本なんかで情報を収集される場合は、ぜひこれを思い出していただければと思います!

ラボ主
ちゃおちゅ〜るしか勝たん!
知的でクールで奥行きがあって情熱的なのに、愛嬌もあって親しみやすい人間愛にあふれた地球の宝です。
